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森永と電通ー悪魔の対談 その4 「“愛“を語れ、“母親のセンチメンタル”を利用しろ」

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森永と電通ー悪魔の対談 その4 「“愛“を語れ、“母親のセンチメンタル”を利用しろ」

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森永ヒ素ミルク中毒事件資料館  岡崎久弥

森永ヒ素ミルク中毒事件資料館 岡崎久弥

2025年6月3日 00:11

壮大な美辞麗句で社会を覆い尽くせ

 森永乳業は、1955年の131人の乳児殺戮を、岡山県政、岡山県の地元紙・山陽新聞、岡山大学医学部の三者のおかげでうまく切り抜けたと自画自賛し、もはや親の声も封殺完了だと安心しきって「その1」のような放談をした。その後は以下のようなオンパレードだ。

『森永乳業五十年史』p467ーp468

母親は「情緒」であやつれ

 「母親の愛情」「森永の母の日」「おかあさん」「母を語る」「母の記録」「愛する」を連呼しながら「たえず赤ちゃんは生まれてくる」と…。
 赤ん坊を大量殺害し、後遺症に苦しむ被害児を社会的に抹殺しながら、同時並行で、あふれんばかりの「愛」を語る…。

事件後も宣伝で売上拡大した「成功体験」

 事件後一年のみを例外として、その後は何事もなかったかのように森永乳業は黒字を叩き出し、売り上げを伸ばし続けたのだから、確かにこの宣伝は大成功を収めた。母親を見事に操縦し、買わせ続けた。その「成功体験」は大きく膨らんでいて、事件圧殺を続けていることに、なんのためらいも見られない。
 これが森永乳業の操る「言葉」の正体だ。

印象操作への執念

 森永は被害児の後遺症封殺を、いっときも休まず続けながら、大量宣伝で「母親の愛」なる美辞麗句を、社会に覆い被せるように拡散し、歴史を塗り替えてきたと誇っている。またそれを今後も「ブレずに」続ける決意を披露している。これは、プロパガンダの極意であり、印象操作の基本だ。
 このような壮大な二枚舌も、「反復繰り返し」の手法で「ブレ」ずに刷り込めば必ず成功する、という確信を「社訓」として説いている。どこかの国の党の姿ともダブる。

反復宣伝の技術

 反復宣伝の技術は、今ではCMなどで当たり前のように使われているが、元々は、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の総統であるアドルフ・ヒトラーの演説技術として知られる。
 もちろん大した理屈ではない。「耳にタコができる」というコトワザ程度のもの。だが、これを実行する際に必須となるのは、大衆を欺罔にかけても印象操作し、彼らの目標へ誘導するのだと「割り切った者たち」の存在だ。これがいちばんタチが悪い。  
 ヒトラープロパガンダの元祖は、ソビエト共産主義の宣伝煽動技術でもある。カルト宗教などはそれを遅ればせに真似ている。

ナチス式を焼き直した宣伝技術

 戦後の宣伝業界は、ヒトラー式宣伝技術をそのまま使うとイメージが悪いので、その後に「一枚かませた」。
 1970年代に「社会実験」なるものをやったうえで、「宣伝理論」ぽいものに焼き直され「Three Hit Theory」といった名称を付けられている。
 要するに「キャッチフレーズ」「非常に短い宣伝」を「反復大量宣伝」する技術である。例えば1億円の費用をかけて大きな広告を1本だすより、一本100万円の広告を100回出す方が効果があるというものだ。よく使われるAIDMA理論なども後付けの理屈に過ぎないが、受け身な人間を標的に操縦する「やる気」を宣伝側に鼓舞する効果がある。
 「電通」が政界までにのさばってきた背景には、消費者の権利意識の低い日本社会の現状がある。

「電通」の虚飾

 森永と電通の宣伝部隊がここまで鬼畜な放言を繰り返すのなら、広告業界に籍をおいたことがある経験から、少しだけ個人的印象に触れたい。

 広告宣伝従事者の中には、全員とはいわないが、人の心を操縦するテクニック(後付けの宣伝理論やマーケティング理論)をかじって一枚ウワテになった気で自己陶酔にひたる者が多い。
 思い出せば、1本数万円の広告出稿の際でも「電通」は派手な大型の四輪駆動車に乗って数人でのりこんで来るのが常だった。当時は、事件の背景にいる企業だとは気がつかなかったが、「虚勢」を張っていることだけは一目瞭然で、「あ~またか、ほかのお客さんが車を停めにくいだろうに」と、同僚と顔をしかめたものだ。
 電通「戦略十訓」※を朝礼で叫ばされたから、よくわかる。要するに、あれをやりたがるのは自信の無さの裏返しだ。仕事にハクをつけて虚勢をはるための、セルフマインドコントロール。

私の広告屋時代

 私のメディア時代の同僚の一人は、聞かれもしないのに、日ごろからプッシュ/プルなどの「マーケティング理論」を同僚に披歴するのが大好きで、横文字に浸かって悦にいっていたから、鼻つまみものだった。出入りのローカルテレビ局の広告部員とも盛り上がっていた。その後、彼は隠れてやっていたマルチ商法がバレて、副業禁止規定に抵触し解雇された。そのままスライドして、意気投合していたローカル局の宣伝部にコネで採用された。ちなみにマルチ商法の会員は「マーケティング」という言葉が大好きだ。
 彼も、そのローカル局も知らなかった横文字は、「コンプライアンス」であった。

利益相反の地元紙

 そのローカル局は彼の転職後、数年たっていきなり倒産し、今では、県庁と地元百貨店が大株主という「地元紙」に吸収されて生き延びている。「利益相反マスコミ」だ。仮に全国紙の筆頭株主が日本政府だったら、誰もカネを出して新聞を読まない。

 広告屋のころ、朝礼のあとの喫茶室で、業界経験30年越えで一目置かれていたがサラリーマン生活には疲れた感じの上司が自嘲気味に言っていた。「広告業界なんて所詮、社会のカスミを食ってるだけだからな」…。その「自覚」にかすかな良心の点滅をみる思いがしたが、その後、その上司も退社した。

 もちろん広告業というものを全否定はしない。誰しもこの世で何か仕事をしていると善悪の境界に出会うから、良心に立ち返り、公序良俗を意識してまっとうな仕事をしようと努力する関係者もいる。 
 だが、電通は特異だ。スポンサー・森永の下僕と化し、積極的に森永の企業犯罪の隠蔽を画策し人道上の罪を重ねた。
 「電通」の罪は、もはや底が見えないくらい深い。

※電通戦略十訓

1 もっと使わせろ
2 捨てさせろ
3 無駄使いさせろ
4 季節を忘れさせろ
5 贈り物をさせろ
6 組み合わせで買わせろ
7 きっかけを投じろ
8 流行遅れにさせろ
9 気安く買わせろ
10 混乱をつくり出せ

 この虚業のスローガンが、日本の経済成長の秘訣だと信じて疑わない者が未だにいる。
 だが、こんな調子で、果たして人類は来世紀に到達できるだろうか?

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森永ヒ素ミルク中毒事件資料館  岡崎久弥

森永ヒ素ミルク中毒事件資料館 岡崎久弥

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1955年、原乳の腐敗を隠すため産廃由来のヒ素混入物質を投入した森永乳業の粉ミルクで130人以上の乳児死亡、1万3千人の患者。反省なき森永は国を使って20年に亘り救済運動を弾圧。不買運動で倒産寸前となった森永は渋々救済案に応じるが、以降も不正な工作を続け2022年再び提訴された。

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