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森永乳業・森永製菓、価格カルテルで捜査される(写真はNHK報道)

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森永乳業・森永製菓、価格カルテルで捜査される(写真はNHK報道)

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森永ヒ素ミルク中毒事件資料館  岡崎久弥

森永ヒ素ミルク中毒事件資料館 岡崎久弥

2026年6月28日 11:49

違法行為にためらいがない?森永乳業、森永製菓。両社揃って、カルテル疑い (2026.7.3 更新)

 公正取引委員会は、2026年6月16日、アイスクリームの価格を巡るカルテル(談合)の疑いで、森永乳業⁠、森永製菓⁠、明治⁠、ロッテ、江崎グリコ⁠、赤城乳業⁠の6社に立ち入り検査を行った。報道では、値上げ幅や時期について事前に情報交換し、業界全体で価格を引き上げていた疑いがあるとして、各社が検査を受けている。

 皆が夏に楽しみにしているアイスクリームが、乳業にとって儲かる分野なのは、知られていることだ。だが、それにつけこむかたちで、あえて計画的に違法行為をしてまで儲けを拡大したい…。とすれば、モラルの低下した業界の姿、そして森永の体質が目に浮かぶ。

 最終消費者が口に入れる身近なものを、市場を「騙して」食べさせようとした。健全な自由経済の根幹を揺るがす、法令違反の疑い事例だ。

事実なら、きわめて悪質な企業活動である。

 なぜなら2022年以降の値上げについて、各社は原材料費やエネルギー費の上昇を理由として説明してきた。しかし実際には競争を避けるための価格調整だったとなれば、「物価高だから仕方ない」という説明の信頼性そのものが揺らぐ。
 つまり、消費者を欺瞞宣伝で、騙していた可能性があるわけだ。
 また製菓ですら、過去に公取委からの勧告を受けているのに、コンプラなどは掛け声だけで、実際は経営層からして軽視している可能性がある。

伸び絶好調のアイスクリーム分野で何故?

 もうひとつ、大きな疑念として、現在、アイスクリームは伸びが絶好調の分野であることだ。にも関わらず、カルテルで価格を引き上げたとすれば、原材料費云々より、伸びる分野で安易に利益を水増ししようとした疑いさえ濃厚になる。

 このような食品大手のやり方をみていると、他の食品加工品の値上げまで、果たして正当なものであるか?の疑いがうまれかねない。便乗値上げなのか? 便乗値上げに加えて、価格カルテルをしているのか? 事実なら悪質極まりない。

 消費者は競争による価格低下の利益を受けられず、本来より高い価格を負担した可能性がある。

森永乳業、2012年には防衛医科大の談合事件で、価格を数倍に釣り上げ、家宅捜索、送検

朝日新聞 2012年9月14日 

森永製菓も、すでに2回目

 森永グループについては、今回とは別に、森永製菓が2019年(平成31年)に下請法違反で公取委から勧告を受けた前例がある。わずか7年前だ。これは価格カルテルとは別だが、下請け企業いじめの明確な違法行為だ。これらは森永グループで、コンプライアンスが継続的な課題であることを示している。(詳細は以下、公取委のpdf ご参照)

https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/apr/190423.pdf

森永ヒ素ミルク中毒事件という巨大な加害行為への反省があるか

 森永乳業の最大の犯罪といえば、1955年に発生し、多数の乳児被害を生んだ、森永ヒ素ミルク中毒事件。1年以内に131人の赤ん坊を死に至らしめ、1万3千人の被害者を生み出した、戦後日本最大にして世界史上未曾有の乳児大量毒殺の食品公害事件だ。

 加えて、被害認定や、森永が資金を拠出し麗々しく喧伝されてきた「救済機関」が陰に隠れて行う人権侵害の闇が長年指摘され、遂に、2022年からは大阪で大型の裁判として提起され係争中だ。
 その「闇」とは、もっとも苦しい重症被害者を切り捨てて国の負担にすり替え、他方で軽症者と重症者を対立支配させ、被害者に、要旨「ヒ素ミルクを飲んでよかった」とまで言わせて企業を宣伝させるなど、加害企業への翼賛団体として利用している、といった批判だ。

継続的に不法行為を続ける森永乳業

 同乳業が被害者を直接・間接に遠隔操作するやり方で、被害者の口を封じる具体的な動きを行っている。物的証拠までがあがっており、公刊雑誌でも批判が行われている。(以下『口封じ④』ご参照)

 つまり、ファクトはすでに公開されているにもかかわらず、森永は、それをものともしていない。

 森永は自ら傷つけた被害者への社会的責任、道義的責任が根本的に問われ続けている。資金は、不買運動で会社が潰れかけ、裁判でも負けた結果、仕方なしに拠出しているが、事件当時からの「反省なき体質」はかわっていないといえるだろう。
 変わったことと言えば、森永が、資金拠出と同時に、新しい「やり方」を考案したことくらいだろう。

 今では、資金拠出された側は「被害者」の看板で、森永の体質を隠蔽すべく「かかった被害がヒ素ミルクで良かった」とか、「ヒ素ミルクをのんで良かった」などという言説を拡散しながら、救済の実態が露見することへ煙幕をはっている。

 一部メディアまで囲い込んで、自団体の宣伝と、国民の税金を下駄ばきさせて森永の負担を軽減する
「行政協力」を宣伝し、これを既成事実化しながら、加害企業賛美の印象操作に励んでいることだ。「世間は、宣伝でいかようにも欺ける」と考えている。

 話を戻すが、今回の立ち入り検査では、単に森永乳業だけでなく、同じ森永グループの兄弟企業(親会社)である森永製菓も対象に含まれている。報道対象6社のうち2社が森永系企業であることは重大な事実だ。

消費者を欺く計画的な違法行為

 企業統治(ガバナンス)という観点からは、森永ヒ素ミルク中毒事件という重大な社会的犯罪を起こした歴史を持つ企業が、再び消費者を騙して、消費者の利益を損なう行為の疑いで公取委の調査対象になった、という事件は、社会から厳しく見られて当然だ。

 「企業は過去の教訓を本当に生かしてきたのか」という問題が再度問われている。事実であれば、実際には教訓として生かすどころか、消費者を欺く計画的な行為を再び繰り返した事になる。

消費者のもつ大きな力への自覚を促さない日本社会

 国民は、政治参加は選挙しかないというふうに、日常的な風潮や宣伝で思い込まされている。

 だが、国民は同時に消費者である。政治の背景にもいる巨大企業への選択肢をもつのは、実は消費者だ。
 消費者は買う権利、買わない権利を行使できる強力な力をもっている。貴重な権利行使の機会を潜在的にもつが、日本ではこれへの自覚を促す人があまりいない。

 欧州に目を向けると、グローバル企業が発展途上国での搾取的マーケティングを行って様々な健康被害を生み出したことへ欧州市民が抗議し、現在も続く「ネスレ・ボイコット」などがある。
 が、これも日本で触れられることは、まずない。

 企業への直接的意志表示を消費者があまりすることがない日本社会は、企業社会の成熟度合いとしても遅れていると言えるだろう。
 
 現段階では、公取委の立ち入り検査が始まった段階だ。事態の行方を注視したい。


【補足】儲かる加工食品業界

 現代社会を象徴する産業として、自動車業界や半導体業界があるが、これらの産業が、利幅がもっとも大きいわけではない。

 業界ではグラム単価という概念がある。最近のSNSでの書き込みを借りると、グラム単価ベースでは、ポルシェよりも、ご飯のふりかけの方が高いという面白い表現がある(文末参照)。
 食品加工業界やサプリ業界において、規模拡大ができる大手は、スケールメリットという形で、物凄く儲けることができる。少しの「違法な」価格操作で、安心して儲けを拡大できる。
 もし、これが許されるなら、法の支配も不要となり、競争も不要となる。企業努力も不要となり、改善改革も不要、そもそも自由な社会も不要となる。

 消費者は、賢くなり、違法行為を行う企業にはノーを突き付ける必要があるだろう。


【ニュース出典】

【速報】公取委、明治、森永乳業などに立ち入り検査 2026年06月16日 12時00分

共同通信
 市販用アイスクリームの価格を巡ってカルテルを結んだ疑いがあるとして、公正取引委員会は16日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、明治、森永乳業など製造大手6社に立ち入り検査した。関係者への取材で分かった。小売店などに示す「メーカー希望小売価格」の引き上げで合意した疑いがあるといい、物価高騰を背景とする「便乗値上げ」の可能性もある。店頭価格に影響すれば、最終的に消費者が不利益を被ることになる。
 残る4社はロッテ、江崎グリコ、森永製菓、赤城乳業。公取委がアイスに関する価格カルテルの疑いを調査するのは初めて。


【参考1】

 ポルシェのグラム単価は、車種やグレードによって異なるが、代表的なモデルである「マカン(Macan)」の場合、車重1920kgで車両価格862万円とすると約4.5円/gとなる。 

  • ポルシェ マカン

  • 車両本体価格:約862万円

  • 車重:約1920kg

  • グラム単価:約 4.5円/g [1]

  • 比較対象:丸美屋「のりたま」

  • 内容量:28gで121円、または 538円(2.5g×40個)

  • グラム単価:約 4.3〜5.3円/g 容器により更に倍近い単価も?

「高級車であるポルシェよりも、日常的なふりかけ(のりたま)の方がグラム単価が高いことがある」 というトピックとして時々話題にされる数字だ。
 かように、加工食品業界は儲かる産業なのだ。

 森永乳業は単体で近年、年間売上高5000億円から4000億円台を叩き出している。森永ヒ素ミルク中毒事件の発生直後の1年のみ赤字決算となったが、これでさえも疑惑が指摘されている。親たちの救済運動を国の力を利用して弾圧し、その後、右肩上がりに売り上げを伸ばした驚くべき事情も、この企業体質からは容易に想像できる。

【参考2】

 また例の「関テレ」がやらかした。局アナ、杉村太蔵の反コンプラ発言を「いいご意見」と。

 杉村太蔵氏「それほど社会悪なのか」 アイス6社値上げ口裏合わせ疑惑に本音→辛辣意見続出のスタジオでツッコミ「アイスのCM狙ってる」(デイリースポーツ)

森永ヒ素ミルク中毒事件の現在  |森永ヒ素ミルク中毒事件資料館 岡崎久弥  ≪顕著なプロパガンダの例「関西テレビ」 の項≫

以上

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森永ヒ素ミルク中毒事件資料館  岡崎久弥

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1955年、原乳の腐敗を隠すため産廃由来のヒ素混入物質を投入した森永乳業の粉ミルクで130人以上の乳児死亡、1万3千人の患者。反省なき森永は国を使って20年に亘り救済運動を弾圧。不買運動で倒産寸前となった森永は渋々救済案に応じるが、以降も不正な工作を続け2022年再び提訴された。

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森永乳業・森永製菓、価格カルテルで捜査される(写真はNHK報道)|森永ヒ素ミルク中毒事件資料館 岡崎久弥

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